新商品のご案内
マルチドリル施工及び低空頭施工に特化した
軽量ケーシングチューブ『ライトケーシング』が
誕生!!
三喜工業は、日本国内の信頼できる会社に協力を依頼し、「国内製造工場によるリング鍛造(過熱圧下鍛造・高強度)・高精度削り出し加工」「国内熱処理会社による高品質熱処理(熱処理温度と時間をコントロールすることで強度調整)」により靭性・耐摩耗性を向上させ、薄肉化による強度低下を極限までおさえました。
従来品である全周機用ケーシングの40%の軽量化に成功しました。
Φ1000の2Mの製品で比較しますと従来品は1540㎏ですが、ライトケーシングは940㎏、600㎏の軽量化を実現しております。
軽いだけでなく、様々な利点がございます。
特許出願中
「ライトケーシング」の8つのメリット
日本車輌製造株式会社基準の安定度9度をクリアいたしました。
最大掘削⻑が延⻑されますので、大深度の施工が可能です。
軽量化によりベアリングや摺動部のパッキンの消耗度低減やエンジンの回転数も抑えられます。
トラック1台の搬⼊積載本数増、シャックルで連結させて吊ることでケーシングを倒す必要がなくなります。
ロックピン穴削減しました。このことにより、ジョイント時の作業時間短縮につながります。
薄肉化によりファーストの食い込み向上します。これにより、施工時間の短縮が見込まれます。
内側段差にテーパー加工を行いました。これにより通過物の引っ掛かりトラブルが減少します。
従来品との互換性があり、専用アタッチメントを使用することで従来品との連結を可能にします。
転倒事故防止!
軽量化による転倒事故防止ですが日本車輌製造株式会社様に協力していただき安定度を算出していただきました。
労働安全衛生規則による法定安定度は5度で、日本車輌製造株式会社基準は9度となっています。
GLから上で、5.8mにつないだケーシングを吊り旋回した際の条件となっており、従来品ですと前方安定度8.2度ということで、法定値はクリアしていますが、日本車輌製造株式会社の基準を満たしていませんでした。
しかし、ライトケーシングでは前方安定度9.6度と向上しており、日本車輌製造株式会社の厳しい基準をライトケーシングはクリアいたしました。
数値的には後方安定度が減少しておりますが、もともと法定値の約5倍もあるため、広報安定度の若干の数値減少は問題はないとの見解を頂いております。
(安定度とは限界傾斜角の下限値を意味し、機械が最も不利となる方向に対して満足しなければならない値のことです)
(この試算ではDHJを基に計算していますが、SRなど他機種でも自ずと数値は向上すると思われます。)
最大掘削長延長!大深度施工!
ライトケーシングは、軽量化により大深度施工が可能となりました。
Φ1000のケーシングの例です。
従来ケーシングの最大連結⻑は22mです。重さに換算すると17.4tとなります。
これに対して、ライトケーシングを同等の重さになるように連結しますと34mとなります。これは重量のみの理論値で算出しています。
より深くケーシングを差し込むことができます。したがってMRT工法の最大深度を更新させることが可能となります。
施工マシンへの負担軽減!
軽量化により施工マシンの負担が軽減されます。
Φ1000のケーシング22m連結を例とします。
ライトケーシングにて同等の⻑さを連結すると10.4tとなり、7tの減量となっています。
ベアリングや摺動部のパッキンの消耗度低減やエンジンの回転数も抑えられることから、低燃費となりランニングコストも抑えられ、CO2削減、昨今話題の低炭素社会の一助になると考えています。
- 7t分の負荷を軽減
- オーガドライブの負荷軽減
- エンジンの負荷軽減
- 各回転・摺動部品の消耗減
- 燃費削減
- 二酸化炭素CO2削減
- 耐用年数向上
- ランニングコスト削減
輸送コストの削減!
最大積載量13.8tの大型トラックにΦ1000の2mを積む場合を例にご説明します。
従来ケーシングは8本が限界でした。(8本-12.3t 9本-13.86t)
ライトケーシングでは、14本積載可能です。14本積載の合計重量は13.2tです。また、シャックルで連結させて吊ることでケーシングを倒す必要がなくなります。
⽴てた状態で搬⼊し、マシンへの組み込み、現場が終わったらそのままトラックに積み込みが可能で、倒して戻すという作業がなくなり、作業効率が上がり施工時間短縮にもつながります。
ライトケーシングは、あらかじめ2個⽴てて吊ることを想定した設計となっています。
現場ではフラットな場所がなく、ケーシングの穴位置を合わせることが困難場合もあるかと思います。オプション品としてスムーズな連結可能になる専用架台も現在検討中です。
ジョイント時の作業時間短縮!
ロックピン穴数を削減しました。
従来品では14穴だった穴を、ライトケーシングでは8穴に減らすことを実現いたしました。これにより、施工時のロックピン取付取外し時間削減になります。
従来品と比較すると6割の時間で完了できます。よって、現場作業の効率化・施工時間の短縮が期待できます。
ロックピン・カラーの強度計算・CAE解析を実施
8穴及び薄肉にするにあたり、弊社内でロックピンとカラーの強度計算を行いました。
DHJ45の回転トルク33tf・m MRT工法で使われるパワージャッキ引抜力110Ton想定し、先端を固定し、回転させながら引き抜いたという条件で解析を行いました。
図がその結果の一部となります。
負荷の度合いを⾊別に判断でき、チャートの⻘から⾚になるにつれて強い負荷が掛かっていることになります。
ロックピン・カラーで発生する応力は最大で47.2kgf/㎟となりました。
この値とロックピンに使用している材質の強度を比べると1.7倍があることが分かり、強度に問題がないと判断いたしました。(材料強度83.7)
施工時間短縮!
薄肉化によりファーストの食い込み向上します。単純に薄くなったことで地中への食い込みが向上します。
また内径が広くなっていますのでくり抜かれる容量も上がっています。これにより、施工時間の短縮が見込まれます。
通過物の引っかかりトラブル削減!
通常のシングル管との比較でのメリットです。
単純に胴体管とカラーを溶接でつなぎますと内側に段差ができてしまいます。
皆様ご存じのとおりシングル管よりW管が好まれる理由の一つがコレです。この段差です。
三喜工業では、この段差を緩やかにする削り出し加工を行っております。
これにより内側を通過するコアチューブ等のアタッチメントや上がってくる障害物が引っ掛かることを防ぎ、トラブルを軽減します。
従来品との互換性あり!
従来品と互換性のあるアタッチメントをご用意します。
本体とつなぐためのジョイントカラー変換アダプタや従来ケーシングとつなぐための変換アダプタを提供させていただきます。
ファーストの次につなぐ無垢材の保護ケーシングもございます。
重要になるライトファーストチューブも開発しています。ファーストで切っていく構造、揺動に対応するビット形状などに配慮し現在開発を進めています。
三喜工業は、ライトケーシングの本体とカラーそれぞれに品番をいれて管理しています。
個別に記録を残しており、トレーサビリティに対応します。
また、ライトケーシング専用の小型のロックピンも開発しました。六角穴を採用しています。四角穴より強度があります。六角穴は、40巾ビットと同じ六角レンチが使用可能です。インパクトレンチに対応する六角アタッチメントエクステンションバーもご用意しており、同様にロックピンナットも開発いたしました。
建機事業の3部門
建設工事を支える三段構え
三喜工業では、シングルケーシングチューブ、ダブルケーシングチューブの他に、当社オリジナルのSW管ケーシングチューブも販売、リースを行っております。このSW管は、シングルと同様の強度を持ち、ダブルのように外管を貼り替えることで再度使用することができる画期的なケーシングです。
当社は、テスト(試運転)体制や修理機材が揃っており、お客様のご要望に迅速にお応えすることが可能です。建機のみならずあらゆる業種の機材・部品を設計・製造できる技術は、三喜の強みでもあります。